Greatest Love Of All & 感染対策について。

上最強と言われたボクシングヘビー級チャンピオン、モハメド・アリを描いた1977年の映画「The Greatest」のテーマ曲。 1985年にホイットニー・ヒューストンによってカバーされて再ヒットした。

 

ハメド・アリは、黒人であり、イスラム教徒であり、失読症という知能障害をもち、国民の8割が賛成していたベトナム戦争に当初から公然と反対した数少ない有名人でもあった。 人種、宗教、障害、政治思想という数々のカテゴリーの差別感情を一身に受け、史上最強と言われながら同時に「アメリカ一の嫌われ者」とも呼ばれた。

 

「あなたが求める私になる義務はない。」が、彼の名言の一つだが、そのアリの人生のテーマを、この曲の作詞家は以下のように「翻訳」した。

 

「子供達に、自分を誇り自分を愛することを教えよう。この世で最も偉大な愛は、自分が自分自身を愛する愛だから。」

 

の作詞家は Stylistics の「You Are Everything」でも知られるリンダ・クリード。38歳で早逝したリンダが、最初の乳ガンとの闘病中に書いた歌詞だ。

 

今回、「高らかに叫び世界に対して自分を示す」という原曲のサウンドやアリのイメージから少し離し、「リラックスして、一人の時間に自分自身に対して歌う」ような印象に仕上げてみた。

 

アレンジについて、力強いソロを置くことで楽曲の魅力を引き出すのは簡単だが、ソロシンガーによるパフォーマンスとしてはホイットニー・ヒューストンが至高まで引き上げてしまっていることもあり、DUCではソロを置かないスタイルで臨んだ。

 

Guitar: 加部輝

Bass: 大澤伸広

Percussion: 佐藤由

アレンジ: 木島タロー

Mastering: 彩糸乃七

撮影:ヨシカワアキ

 


 

感染対策機材について。

 

DUCの通常レコーディングメソッドでは、一つのコンデンサーマイク(マイクの周りを広く集音するタイプのマイク)に対して数人で歌う。例えばテナーに対しては一つのマイク、という形。

 

しかし当然シンガー同士が近い状態で飛沫を発するので、当分このスタイルでのレコーディングはできないと判断。数年前まで用いていた個別マイクの形に戻すこととし、ボーカルマイクとして評価の高いゼンハイザーの名機「e935」をメンバー分導入した。

 

e935は各自が名札をつけたケースに保存され、使い回しをしない。

各自のモニターヘッドフォンは、Audio Technica の安価なヘッドフォンだが、手元で各自が音量が調整できるもので、装着をしていても外の音が聞こえる、一般に「オープンエアー」と呼ばれるタイプのものを導入。これも同様に、各自のものを決め、使いまわさない。マイクには飛沫シールドを装着する。各自が自分でセットし、自分でしまい、原則としてお互いのものを触らない。

 

録音/録画以外はマスクを着用してリハーサルをする。

 

部屋は、経済的には負担があるが、大きめの部屋で、換気状況を確認して借りる。

 

この状況下で歌い続け、作品を作り続けるために可能な限りのことを行い、この音を繋いでゆく。

 

 

 

 

 


ドリーマーズ・ユニオン・クワイアー

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