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Power Chorus Showcase 6

2017.7.13


Serious Message In Happy Package

シリアスメッセージ・イン・ハッピーパッケージ

Power Chorus Showcase が今年のテーマとしたこの言葉は、グラミー賞アーティスト、「The Sounds Of Blackness (以下 Sounds)」のディレクター、ゲイリー・ハインズ氏がワークショップの際に残していった言葉の一つです。

 

Sounds Of Blackness もカバーする O’Jaysの名曲、Love Train をDUCが歌っていた際に、ゲイリーから、「もっと徹底的に明るく!」と檄が飛びました。

 

メンバーからは、「反戦歌だから、もう少しクールで深刻なのかと..」と言ったような疑問が出ましたが、その時のゲイリーの答えが、「Serious Message In Happy Package.(深刻なメッセージこそ、ハッピーなパッケージに包んで)」でした。

 

ゲイリーさんのオリジナルの言葉ではないでしょうが、それは、凄惨な人生を強いられてきたアメリカの黒人たちが生んだ、絶望から自分を救い出すためのツールであるアメリカ黒人音楽の本質を端的に表した言葉だと言います。

 

人間としての尊厳を否定され、何の権利も、抗うための武力も持たなかった奴隷たちに、たった一つ残された生き抜くためツール。それが、歌を歌うことでした。

 

希望を与えてくれるものは、奴隷たちの生活の中に実在はしてしない。だから見えない希望を歌う。内なる反抗心は皮肉の中に隠し、悲しみの慟哭を悲しみが解消された日の喜びを歌う力に変える。それが、「もっとも深刻なメッセージを、もっともハッピーなパッケージに包んで届ける」スタイルを紡いできました。

 

その力は今も、ブルース、ロックンロール、ソウル、ラグタイム、ジャズ、R&B、レゲエ、ファンクと言った黒人音楽のすべてに引き継がれています。
宗教や思想に他人を誘うためではなく、楽しいからという理由だけで歌うのでもなく、声を自慢するためでもなく、生きるために歌う歌。
それはいつか、私たち自身が追い込まれた時に思い出したい言葉とメロディーで綴られ、同じ悲しみを知る隣の誰かとハーモニーを作る。そうして、ある日それが生きる力を与えていることを知る。それこそこの音楽が奴隷たちの時代から紡ぎ、今日の私たちが、宗教や文化の違いを超えて、この音楽の中に追い求める命の音楽の姿です。

Power Chorus Showcase 6
“Serious Message In Happy Package”

前売り1000円(小人500円)
当日券1500円

出演者から直接購入いただくか、
powerchorus.theshop.jp からご購入いただけます。

牛込箪笥区民ホール(大江戸線/牛込神楽坂駅直結)
2017年8月27日(日)
開場時間 14:20
開演時間 15:00

出演:
Power Chorus マチサガ!(町田)
UBUNTU(葛西)
Power Chorus 大田
Bayside Greenness(横浜)
Power Chorus 新宿
プレスト(東京)
Busy Smile Deliverers(志木)
キッズパワーコーラス(志木)
morfas(神戸)
Little Lights Choir(吉祥寺)
Dreamers Union Choir

 

チケット購入:powerchorus.theshop.jp (発売開始は来週です)
お問い合わせ: dreamersunion.info@gmail.com

DUC170618Sorry For Sold Out

6.18 Sold Out

2017.6.14


おかげさまをもちまして、6.18 Dream Report は、1st、2nd ともに完売となっております。

当日券の発行もございません。

おこしいただけなかった方には心より申し訳ありません。

今後とも、Dreamers Union Choir ライブをよろしくお願い致します。

 

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イバラの道が唯一の道だった:上田公演に寄せて

2017.5.30


Director・タローです。

 

6月7日、8日は、上田市の4つの高校の合同芸術鑑賞会。
市内中の数千人の高校生たちに、芸術教育として選ばれて行きます。

我らがパーカッションの佐藤由も、レジェンド、オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーとして時折やっている仕事ですが、本当に誇りの持てる、そして責任のある仕事です。

 

僕らにとって最も嬉しいことは、先方の要請により、大部分、オリジナル曲を演奏させていただくことです。

 

僕らのようなクワイアーは通常、こういう機会にはゴスペルをやってくれと言われるものです。
もちろん、ゴスペルナンバーもありますし、その歴史や性質についても、他のどんな団体よりも正確にお話させていただきます。

 

しかし、このような大規模な企画でオリジナルをやってくれと言われることが、僕らにとってどれほど素晴らしい出来事なのか、説明しきれません。

 

日本のゴスペル市場は、宗教と離れてゴスペルを名乗ろうとするがゆえに、オリジナルが評価されることがありません。
聖書内容と関係ないオリジナル曲をゴスペルと呼べば、クリスチャンたちとしては当然是正をお願いしなくてはいけませんし、聖書内容に基づいたオリジナルならば、それをクリスチャンでない人々が100人集まって高らかに歌っても、実際に信仰を持ったクリスチャンたちが歌うアートの市場に出せるような代物になるはずもありません。

 

「ゴスペルグループではありません」と訴え続けることは、DUCにとってイバラの道でしたが、それでもそれがたった一つの道でした。

ゴスペルグループだと言って仕事を取ったりお客様を集めたりする、そういう他の道は、楽だったかもしれませんが、今日この日へは続いていなかったのです。

 

ゴスペル「も」歌います。それ以外も歌います。僕らの音楽ジャンルはパワーコーラスと言います。黒人奴隷たちの時代から培われた、人が生き抜くために歌うという力を継ぎ、いつか、全ての宗教の人や宗教を持たない人たちとも共に歌えることを夢見るコーラス音楽です。

上田市の高校生のみなさんにお届けしてきます。

 

 

ヤタロー6

6.18 ゴスペル発声史 by 岩崎ひろき

2017.5.28


【ゴスペルの発声は一つじゃない】

 

「声」は、環境に育まれ、伝統を紡ぎ、しかし時代ごとのアートの必要に応じ、グローバル化の影響も確実に受けながら、急速に変わってゆく要素とそう簡単には変わらない要素のコンビネーションで、無数のカラーを作り出す。

 

黒人霊歌の時代から、70年代、90年代、2010年代へ。
私たちの心を震わせてやまないゴスペルの「声」のカラーの変遷を、DUCの声と、DUCのボーカルコーチ、ヤタローこと岩崎ひろきの解説で追う、「ゴスペル発声史」。

 

6.18
2nd Set(18:40-)で!!

 

チケット: Power Chorus The Shop

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ストリングス & クワイアーという「霊峰」

2017.5.26


難題:

ストリングスとクワイアーというコンビネーションは、リスクに見合うだけの興奮があるとは言え、冷や汗から油が取れそうなほどに神経を使う作業だ。

このコンビネーションのハードルが高い、幾つかの大きな理由がある。

 

・ストリングスとバンドマンは、通常同じ言葉を使わない。

例えば、「リハーサル記号」。
クラシックでは、例えば「Aメロに戻る」という感覚があまり無い。通常は曲が進行すれば、A、B、C、D、E、と進行するので、例えば、「じゃあ、Aメロの2回目から行こう」といったバンドマンが慣れた言葉も、通常、弦楽器の奏者には「??」となる。

そして、音名。弦奏者は通常ドイツ音名に慣れている。C#は「ツィス(Cis)」、Dbは「デス(Des)」。バンドマンにとってややこしいのは、クラシック奏者に「エー」と言ったら「ミ(E)」のことで、じゃあ英語で「エー」(A)であるはずのラはというと、音大では「アー」。 一番ややこしいのが、B(シ)は「ハー(H)」で、「べー(B)」と言ったら「Bb」のこと。

 

・アレンジの作業量
バイオリンI、バイオリンII、ビオラ、チェロと言う編成のための4声アレンジの計算は半端な作業ではない。ブラスの3声はある程度、クワイアーのアレンジの考え方とも対応できる部分があるが、ストリングスの作る和音や繊細な動きの世界は和音についてかなり違ったアプローチが要される。

 

・音圧差が大きい。
バンドが通常作り出すパワフルなサウンドに、平均的な音量が低い弦楽器を対応させるのは生半可なことではない。リハーサルも本番も、弦の奏者が自分の音を豊かに聞ける状態で行うのはそれなりの設備が必要だ。ただでさえマイクが多く音のコントロールが難しいクワイアーというスタイルの音楽に弦カルテットを追加するのは、よほど広々としたステージで演奏するのでない限り、ウイスキーを焼酎で割るような無茶を伴うコンビネーションだ。

 

幸運:

これらのハードルを今回乗り越えられるのは、DUCに、Power Chorus というコンセプトがもたらした幾らかの幸運があるからだ。

 

Helz Strings:

今回のストリングス、Helz Strings は、ポピュラーやジャズにも注力する洗足学園大学の出身で、ポピュラー系とのサウンド作りにある程度慣れてくれている。言葉の壁についてはある程度乗り越えてくれて、スタジオ作業が初めてづくしとはならなかったことに、心から感謝したい。

リハーサル記号は、「A2」(Aメロの二回目)といった記号を用いることで、バンドの考え方と弦パート譜上のリハーサル記号を一致させた。これが、日本という国で弦奏者とバンドを共存させる方法だろうと考えている。

 

作譜ソフトウェアの発展:

アレンジを乗り越えさせてくれるのは、昨今の作譜テクノロジーだ。
Sibeliusというソフト上に組み上げた、クワイアー譜面、バンド用コードチャート、そこにストリングスアレンジを構築して、完成したらワンクリックすれば、各楽器用のパート譜が出来上がる。かつては、スコア(全ての楽器が入った「大譜表」、一曲十数ページにもわたる)が完成したら、そこから、各演奏家が使用するパート譜(多くて3ページ)を作るのは「写譜屋(参考リンク)」というプロの仕事だった。その作業は費用と時間がかかり、時にミスもある。その時代だったら、今回の作業は丸一年あっても足りなかっただろう。(※今もテレビなどの大きな仕事は写譜屋さんが入ります。)
しかもできた譜面を再生すれば、スタッカート、マルカート、フォルテピアノのような技法まで含めてSibeliusがある程度演奏してくれるので、譜面ミスの大部分は避けられる(もちろん、本物の弦の演奏の豊かさに及ぶようなものではないが)。

 

譜面の作り方とは、ミュージシャンの「言語」だ。譜面の作り方によって、スタジオでの作業時間(≒コスト)は3分の1にも3倍にもなる。この点を、工夫で乗り越えられたことに一安心。
今回の弦との共演は、今のテクノロジーがあって初めて可能になった夢だ。

Strings楽譜

 

 

富 正和:

音圧差については、DUCの音響エンジニア、富氏があって初めて乗り越えられる。NHKの音響エンジニアから、とにかく「生楽器を拾うマイクがステージ上にやたらに多い音楽」に特化して技術を磨いてきた富氏の存在と、クワイアーミュージックの未来に賭けてくれる献身的な情熱がなければ、今のDUCの市場レベルでこのようなアイディアはただの無謀で、サウンド的には惨めな結末を迎えていたかもしれない。
リハーサルから本番まで、富氏のケアがあって初めて可能になる。

 

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リハーサルでは、Helz Strings と作り出すサウンドの豊かさにメンバー一同興奮。

クワイアーとのコンビネーションには普通、弦より先にブラスセクションを発想する。音圧的にも、ブラスと組む方がはるかに楽だ。

でも、ブラスは楽曲にパワーと華を与えてくれるが、ストリングスは楽曲を宇宙いっぱいの空間と繋げてくれる。音楽を生み出しているのではなく、音楽の中に身を置いているのだと思い知らせてくれる。
確かシュタイナーも、弦楽器に関してそのようなことを言っていたような気がする。

クワイアーと弦カルテットとコンビネーションすることには、難題を超えても成し遂げたい不思議な魅力がある。

 

今回作り出したアレンジは、これからのDUCの大切な財産になる。
書きに書いた11曲(弦入り曲2ステージの合計)の楽譜とDUCの歌声が、空間に解き放たれる。

6.18。

チケット予約:Power Chorus The Shop

 

by Taro Kijima


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