クリスマスキャロル・What Child Is This
2020.12.7
日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカではよく知られたクリスマスキャロルです。
難易度 3.5
Part files & Instrumental 再生リスト
Sheet Music: 19世紀以前の楽曲(パブリックドメイン)のため、楽譜を提供します(リンク)。
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パワーコーラスや合唱の活動は大変制限されている中で、DUCは創作活動を再開しています。個別のマイクを使い回しなしに使い、マイク用の飛沫防止シールドを使用し、距離をとってビートを共有するためにヘッドフォンを使用しています。
換気の良い広い部屋の確保をし、録音時に限って、マイク用のシールド以外の防護具を外しています。
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This is a hard time for all kinds of choral music but we are doing what we should be doing with multiple tools of infection control.
Microphone splash shield, assigned microphone for each singer, headphones to hear music and synchronize in distance between singers. A big room with decent air circulation. Wearing masks or mouth shields other than recording time.
It never can be a perfect control. But we keep trying to balance.
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Words: William Chatterton Dix (1865)
Music: English Folk Song
Power Chorus arr.: Taro Kijima
Pre-Production Singer: Miho Tomioka
Programmed Instruments: Taro Kijima
Mastering: Saishinonana
Cameraman: Ryo Anraku(Sunekaziri Studio)
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アレンジノート:
イギリス民謡「グリーンスリーブス」のメロディーに、19世紀の聖歌作家が歌詞を乗せたクリスマスソングです。19世紀以前は、すでに存在するメロディーに対して歌詞を作ることこそが聖歌作家の主な仕事でした(もちろん一方で、メロディーから創作することも行われていました)。
最初のWhat child is this の “this” の音をラからシのナチュラル(ドリア旋法)で歌うべきか、ラからシのフラット(短音階)で歌うべきかに議論のあるメロディーです。今回はドリア旋法を取っています。同じ理由で、”sleeping” も、ミ、ド#、ラ(短音階)とすべきか、ミ、ド♮、ラ(ドリア旋法)とすべきか分かれます。こちらは今回、短音階をとっています。
元々はしっとりとした曲調ですが、断定的で宣言的な歌詞でもあるので、劇的な物語として表現しました。
イントロのビート感あるリフは原曲にはないアレンジ上の独創ですが、曲のラストに向け、あたかもこのイントロのリフこそが曲の主題であるかのような印象を残す構造にしています。
サビのwhomの位置が原曲と違うのですが、音楽的なアクセントの置き所のために少し変更を加えています。
3番の冒頭と、3番のサビで、2回「(曲調を)落として」います。通常は盛り上げてから落とすものなので、二段階かけて落とすのはちょっと冒険なのですが、その分、ビートの戻りと転調を組み合わせ、戻りを激しいものにしています。
歌われている内容は、欧米のキリスト教会でこの時期になると置物や絵でよくみられる「Nativity Scene(降誕場面)」と呼ばれる情景ほぼそのままです。追っ手を逃れて家畜小屋で生まれたキリストを、「東方の三賢者*」が訪ねてきて、お香と金と没薬(もつやく)を貢ぎ、天使が歌い、羊飼いが見守る。動画の冒頭にその置物を折り込みました。
*聖書には賢者が3人だったという記載はありません。
※個別の事情でおやすみメンバーがおります。
ご了承ください。