原曲の戦略を読む / 未来予想図II by Z世代合唱団

音程 : ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ ◾︎ 3.5

リズム: ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ 4

歌詞 : ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ 3

技術 : ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ ◾︎ 3.5


の曲の特徴の一つは、ど頭のフレーズが「谷型」であることだ。歌入りのド頭「卒業して」でフレーズが転がり落ちてゆく。しかも、フレーズが進むごとに上がるのではなく、直後のフレーズ「あいかわ(らず)」でさらに下降する。

 

J-popのヒットナンバーではAメロのフレーズは「山型」が多数派だ。例えば「愛を込めて花束を」をアレンジするなら、低い「二人で」をユニゾンにしておいて、直後に音が上がる「写真」からハモり始める形を取りやすい。未来予想図IIでは、タイミングとしては「卒業し」の直後の「て」にインパクトがあるためここでハモらせ始めたいが、音程的には女声合唱なのでそれより下の音域にハモらせる余裕がない。かといって上にハモらせるとメロディーの本質が失われる。そのため、どん底で2声、その直後のゲイン(「〜から」)で3声、という2段階をとっている。

 

曲では、イントロのコード進行とフレーズが曲の最後に重要な役割を果たす構造になっている。ドラマで言えば、序盤で名脇役かと思って見ていた人物が最後になると実は最重要人物だったような感じだ。僕はこのような作/編曲の形を「タネ明かし型」と呼んでいる。そこで、この曲でも最もインパクトのあるコーラスの音形をイントロに置く。原曲が計算高く作曲されているので、原曲が持っている戦略をそのまま利用する形だ。

 

Z世代アイドル合唱団は、あまり言い過ぎたくはないが、和音の美しさだけが評価ポイントなら優勝するチームだ。他のどのチームよりもメンバーの年齢帯と性別と活動しているマーケットが近いので、身につけている声質や歌い回しがもともと近いのだ。そこを存分に活かしたい(ただし、2名ほど例外がいてパワー面ではお二人が支えとなった)。

 

イントロとアウトロでパワフルなフレーズを用いているので、その分サビのハモリはシンプルな方がいい。前回、審査員長の宮本亜門氏が「天上の歌声」と言ったそのサウンドを再び狙うことで勝ちの目を狙いたい。

 

未来予想図II by Z世代アイドル合唱団

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